先ずはここから。「池田整治氏にこの本を書かせたコト」
オウムのサティアン強制捜査の際に、運用アドバイザーとして参加したことで、「なんであれだけ優秀な若者が、カルトの手先に堕ちたのか。マインドコントロールとは何者なのだ?」と言うところが、この本の立脚点である、と、序文に述べられている。
が、その後のアプローチを誤って、結局トンデモの彼岸に飛んでいってしまうパターンは、悲しいかな、ワタシの知る限り、これで3例目だ。
(先例は、森昭雄の「ゲーム脳の恐怖」と岡田尊司の「脳内汚染」。もっとも、森昭雄氏のきっかけは「コスプレイヤーを見たこと」だというが…)
さて。
この本のトンデモの飛び方は、もうまさにクラスター爆弾状態。
本題のマインドコントロールの項目でも、フリーメイソン、イルミナティ、ビルダーバーグ・ソサエティやら、ロスチャイルド家やらが登場する、まさに黄金パターン。
さらには、フードファディズム、ゲーム脳やら、DNAをON、の、村上和雄先生の論が乱入するやら(ここも詳しい部分は、黒影氏に頼る。)、挙げ句の果てには、「ヤマトごころ」のDNAを取り戻させる(オンにさせる)ように述べたはずの、教科書に載っていない歴史に関わる部分が、大空振り。
世界最強の軍隊=アメリカ人が将軍・ドイツ人が参謀・日本人が兵隊
世界最弱の軍隊=中国人が将軍・日本人が参謀・イタリア人が兵隊
というジョークを信じたくもなる。