この誤植はちょっと勘弁を。
さて、次は日本を離れて、アメリカが如何にハワイを獲得したか、のくだり。
ハワイの獲得に際しては、最後のハメハメハ大王が日本の皇族と婚姻関係を結ぶことでアメリカの侵略を防ごうとしたが、日本にその余力が無く、大プラントを経営する米人資本家のみが選挙できるという「偽善の住民自由投票」で政権を奪取して、最後は小部隊で王族を完全に排除。ハメハメハ大王も殺害された。(P130)
申し訳無い。文字が無い故に、カメハメハ大王をハメハメハ大王と表記する文献もあることは、あるとのことではあるが、どうしてもこれにつながってしまう。
それにしても。(ネット上で見つけられるある程度の公的な機関が作成したページとしてこれを持ち出したが)オアフ島観光局の略史と比較すると、かなり杜撰としか。
カメハメハ大王は初代ハワイ王で、最後の王ではない。徳川家康が大政奉還する、と書いてしまったようなものか?
日本の皇族と婚姻関係を結ぶことでアメリカの侵略を防ごう、としたのはカラカウア王。
「偽善の住民自由投票」云々は、こちらに詳しいかな。
んで、最後の王はリリウオカラニでオアフ島観光局の略史には、あっさりと。
ハワイ王朝の最後の君主となったのはカラカウア王の妹リリウオカラニでした。リリウオカラニ女王の時代に数々の紛争が起こり、その結果、流血を防ぐため女王自らが王位を放棄しました。
本当はこれに詳しいんだろうけど、未入手。
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廃位の経緯は、「反乱で捕らえられた約200人の命と引き換えに、リリウオカラニは女王廃位の署名を強制され」。
「まんまと囚われるなんて、自己責任!お国のために死んでくれ」と言いかねないかも…。あるいは、そういう話に持って行かないように、リリウオカラニ女王を殺害させるストーリーにさせたのではないか?と邪推も。