日本など、あと20年もしたら世界地図から消えて無くなっている
と、1995年、豪州のハワード首相と会見した李鵬首相が、こう発言したという。(P82)
これはアタマに来る!95年と来れば、池田氏もサティアンに突入してるし、その前には阪神・淡路大震災も喰らってる。エライ目にあってるのを横目でこれかよ!
…と言いたいところだけど。
John Howard
Australia’s 25th Prime Minister served from 11 March 1996 until 3 December 2007
(参考)
ちょっとまてえええ!
ハワード首相の就任は1996年3月11日。いや、写し間違いの可能性も捨てがたいが、
とあるから、これはない。
(ググった結果、95年版と00年版が存在している)
いや、ハワード首相が間違いで、先代のキーティング首相にこの台詞を言った可能性は?
ちょうどAPECを控えて、我が自民党で御承知のようにAPECの問題でアメリカとオーストラリアに行ってもらったんです。そのときに、オーストラリアのキーティング首相がこう言ったんです。
中国の李鵬さんと会ったらどう言ったかといいますと、日本とのいろんな話をしたら、いや日本という国は四十年後にはなくなってしまうかもわからぬと、そう言ったというんです。
これはうそじゃありません、これはほかの先生みんな行って言っているんですから。それくらい軽視されているわけです、ある意味では。そこら辺をしっかり把握しないとこれは大変なことになると思うんです。
そういう点で、アジアのいろんなAPECを含めた問題の中で日本がどういう立場でどういうことをこれからやっでいくかということが非常に大きな問題であって、その点を私は非常に心配しているわけです。
(参考)
オーストラリアへ参りましたときに、オーストラリアの当時のキーティング首相から言われた一つの言葉が、日本はもうつぶれるのじゃないかと。
実は、この間中国の李鵬首相と会ったら、李鵬首相いわく、君、オーストラリアは日本を大変頼りにしているようだけれども、まああと三十年もしたら大体あの国はつぶれるだろう、こういうことを李鵬首相がキーティングさんに言ったと。非常にキーティングさんはショックを受けながらも、私がちょうど行ったものですから、おまえはどう思うか、こういう話だったのです。
私は、それはまあ、何と李鵬さんが言ったか知らないけれども、これは日本の国の政治家としてつぶれますよなんて言えっこないじゃないか、確かに今の状況から見れば非常に問題があることは事実だけれども、必ず立ち直るから心配するなと言って、実は帰ってまいりました。
(参考もう一つ)
どうやら、元ネタにはたどり着けた。
「1995年、豪州キーティング首相から、『(この間(?))40年(もしくは30年)後に「日本はなくなっているだろう」と李鵬首相は発言した。』という話を聴いた。」
ということは2000年にハワード首相…は誤りと言うことで。
ただ、
- 40年が30年になったり、ついには20年。、
- 「世界地図から」とかなんとかまでは言っていない
(すごいバージョンになると
「今の日本の繁栄は一時的なものであだ花です。
その繁栄を作ってきた日本人がもうすぐこの世からいなくなりますから、
20年もしたら国として存在していないのではないでしょうか。
中国かあるいは韓国ないしは朝鮮の属国にでもなっているかもしれません」
てのも(参考))
- どこで発言したのかもわからない(李鵬首相(当時)が豪州に行った際に発言と言うが、95年には豪州には行ってはいない。しかし、「この間」という発言があるから95年位のモンだろうな)
コトもあわせると、どうもよくわからなくなってきた。
中国が豪州に「日本なんてやばいよー」と、せいぜい離間策をかけようとした発言をした可能性は大いにあるにしても。(ちょうどバブル崩壊直後&阪神・淡路大震災&地下鉄サリン事件でドタバタしていた頃だし)
そいつに尾ひれがくっついて、気がついたら20年に迄短くなり、はては属国云々が付け加えられるわ、ハワード首相が聴いたことになるわ。発言年があやふやになるわ。
引用するならきちんとやってくれ、と。
ここまで来ると、発言の存在そのものを疑う用意をしたくなるぞ。